理学療法プログラム立案の考え方-問題点の抽出を中心に-

はじめに

今回は、理学療法プログラム立案の流れの中でも、特に多くの人が苦手意識を持ちやすい「問題点抽出」と「目標設定」について考えていこうと思います。

以前の投稿で「統合と解釈」を中心にまとめてみたところ、大変多くの反響をいただきました。今回はその続編になりますので、まだご覧になっていない方は、ぜひこちらも合わせてチェックしてみてくださいね「理学療法プログラム立案の考え方-統合と解釈を中心に-」

「評価からプログラム立案までの流れがどうも繋がらない…」「問題点の書き方がいつもスマートにいかない…」と悩んでいる方は、ぜひ最後まで読んでみてください!

そもそも、理学療法プログラム立案とは?

理学療法プログラムを立案するまでは、一般的に以下のようなプロセスをたどります。

①理学療法評価

②統合と解釈

➂問題点の抽出

④目標設定

➄理学療法プログラム立案

⑥再評価

の流れが一般的です。

ステップ1と2については前回の記事で詳しく解説しましたので、今回はその知識をベースに、「③問題点の抽出」と「④目標設定」を分かりやすく解説していきます。

問題点の抽出は「統合と解釈の整理整頓」

「問題点抽出」と聞くと難しく感じるかもしれませんが、実は統合と解釈で導き出した原因を、整理して箇条書きにする作業にすぎません。

統合と解釈の段階で、「なぜ腕が上がらないのか?」「なぜ膝が痛いのか?」という原因がしっかり分析できていれば、あとはそれを適切な枠組みに当てはめていくだけなんです。

臨床でよく使われる、ICF(国際生活機能分類)のレベルに合わせた整理の仕方を、具体例で見ていきましょう。

【具体例】五十肩のケース

前回の記事でも登場した「五十肩(肩関節周囲炎)」の患者様を例に挙げます。 統合と解釈の結果、「痛み、関節の硬さ、筋力低下のせいで、腕が上がらず、家事や髪を整える動作ができない」と分析したとします。

これを問題点として整理すると、以下のようになります。

分類(ICFレベル)番号の付け方具体的な問題点
身体機能障害
(原因となっている心身のトラブル)
#1、#2〜#1 疼痛(右肩関節痛)
#2 関節可動域制限(肩関節屈曲・外転制限)
#3 筋力低下(肩関節周囲筋)
活動制限(動作制限)
(日常生活で困っている動作)
##1、##2〜##1 整容動作制限(髪が結べない)
##2 家事動作制限(高い所の物が取れない)
参加制約(社会復帰)
(生活や人生レベルでの支障)
###1、###2〜###1 在宅生活の満足度低下(主婦業の遂行困難)

カルテやレジュメに書くときは、上記のように**「#」の数でレベルを分ける**と、どの機能障害がどの動作制限に繋がっているのかが、ひと目で分かるようになります。

このように、統合と解釈がしっかりできていれば、問題点の抽出は「当てはめるだけ」の簡単な作業になります。

まとめ&次のステップ

大まかな「問題点抽出」の流れはイメージできたでしょうか? 難しく考えず、まずはご自身が担当している症例のデータを、この 「#(機能)」「##(動作)」「###(生活)」 の枠組みに当てはめてみてください。頭の中がすっきり整理されるはずです。

さて、問題点が整理できたら、次はいよいよ「④目標設定(ゴール設定)」です! 目標設定には、実はリハビリをスムーズに進めるための「絶対に外せないルール」があります。

次回の記事では、この問題点をもとにした「短期目標・長期目標の立て方」について詳しく解説しますので、楽しみにしていてください!

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