はじめに
「ロコモティブシンドローム(ロコモ)」という言葉を聞くと、
→足腰が弱る
→歩くのが遅くなる
→ 転びやすくなる
といった身体の問題を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
ところが最近の研究で、ロコモは体の衰えだけでなく、気分の落ち込み(抑うつ)とも深く関係していることが明らかになってきました。
今回は、研究結果についてわかりやすく紹介します。
ロコモーティブシンドロームと抑うつの関連性について
目的
今回の論文は、ロコモと「こころ」の関係を調べた研究です。
この研究では、60歳以上の高齢者150名を対象に、
「ロコモの有無」と「身体機能」「心理的側面」を同時に調べました。
方法
今回評価した内容として、
- ロコモの重症度:GLFS-25(25項目の質問票)
- 身体機能
- 握力
- TUG
- 片脚立位時間
- 体幹・下肢筋力
- こころの状態
- 抑うつの程度
- 認知機能
結果
ロコモの人に多かった特徴として、
ロコモと判定された人は、そうでない人に比べて、
①身体機能の低下
- 握力が弱い
- 歩く動作が遅い
- 片脚立ちが短い
といった、移動能力の低下がはっきりしていました。
②気分の落ち込みが強い
さらに注目すべき点として、
ロコモの人ほど「抑うつ(気分の落ち込み)」のスコアが高いことが分かりました。
まとめ
以上の結果をまとめますと、
ロコモの重症度と関連していた要因として、
- TUGの時間
- 抑うつの程度
この2つでした。
一方で、認知機能は、今回の研究ではロコモとの明確な関連はみられませんでした。
ロコモ予防に本当に大切なこと
この研究から見えてくる大切なポイントは、
ロコモ対策は筋トレだけでは不十分
足腰を鍛えることはもちろん重要ですが、それだけでは足りません。
「気分」「楽しさ」「意欲」も重要
- 人と話す
- 外に出る
- 楽しく体を動かす
といったこころの刺激が、結果的にロコモ予防につながる可能性があります。

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